日本の伝統的な発酵食品「納豆」。
健康に良いイメージがあり、海外からも注目されている食材です。
「納豆を食べると痩せるって聞いたけど、本当?」と疑問の思われる方に、今回は納豆の成分とダイエット効果を紹介したいと思います。
納豆はダイエットにおすすめ?その理由とは
納豆は、加熱した大豆の表面に納豆菌を増殖させた発酵食品です。
腸や美容に良いイメージがあり、ダイエットにも効果がある食品です。
テレビでも取り上げられますが、その理由は、ダイエットをスムーズに進めるのに役立つ成分がたっぷり含まれるからです。
納豆がダイエットに有効な理由として、簡単に解説します。
「大豆たんぱく質」が脂肪燃焼をサポートしてくれる
納豆の原料である大豆のたんぱく質には、体内のエネルギー消費を増やし、余分な脂肪を燃焼する働きをサポートしてくれると言われています。
また、糖尿病や動脈硬化を防ぐ働きのあるアディポネクチンの分泌を高めたりする働きがあると期待されています。
脂肪蓄積を抑える大豆イソフラボン
大豆イソフラボンとは、大豆特有の成分で、脂肪蓄積を抑えてくれる働きや、脂肪酸の燃焼を促進したりする効果があると言われています。
腸内環境を改善して便秘予防の効果がある「納豆菌」
納豆には独特の風味がありますが、これは納豆菌と呼ばれる成分が元になっています。
この納豆菌は、腸内で善玉菌が増殖を助けたり、悪玉菌の増殖を抑えたりすることで、腸内の環境改善に非常に役立つと言われています。
ダイエット中に食事量を減らすことが原因で、便秘になりいがちな人も多くいますが、納豆を食べて腸内環境を整えることで、便秘の解消することも可能です。
納豆は低カロリー
納豆ダイエットとは、納豆を食べて痩せるダイエット法のことを言います。
100gあたりの納豆のカロリーは約190kcalと言われています。
1パック40~45g入りのものが大半なので、1パックあたりに換算するとおおよそ80kcalです。
成人女性の1日の摂取カロリーは約1400~2000kcal、成人男性の1日の摂取カロリーは約2200kcal程度が目安と言われていますので、平均摂取カロリーから見ても低い食べ物と言えます。
納豆の糖質は低い
また、納豆の糖質は非常に少なく、インスリン(血糖値を下げるホルモン)の過剰分泌を防ぎ、内臓脂肪や肥満の予防に繋がります。
インスリンは糖を中性脂肪に変えて体内にため込んでしまう働きがあるため、納豆のように糖質が少ない食材はダイエットの味方になります。
カロリーと糖質量の観点から、納豆はダイエットに効果的な食品と言えます。
納豆に含まれるダイエットに効果的な栄養素
納豆は低カロリー・低糖質というだけでダイエットに効果的というわけではありません。
ダイエットに嬉しい栄養素が含まれていますので、紹介します。
ビタミンB2
納豆にはビタミンB2が多く含まれています。
ビタミンB2は炭水化物、たんぱく質、脂質などの三大栄養素を分解して、体を動かすエネルギーに変換するサポート役を務めるビタミンです。
特に脂質の代謝と関係が深く、ビタミンB2があることで食べ物の脂質が脂肪として溜め込まれる前にエネルギーとして使うことができるので、ダイエット結果として肥満の予防に役立ちます。
マグネシウム
女性に多い悩みの一つでもある便秘。
便秘は、腸に便が溜まった状態で腸内に悪玉菌が増殖し、むくみや血行不良、基礎代謝が下がる原因にもなると言われています。
基礎代謝の低下は太りやすい体質になりがちなので、便秘はダイエットの天敵と言っても過言ではありません。
納豆に含まれるマグネシウムには水分を引き込む作用があり、便秘の解消に効果のある栄養素の一つです。
また、納豆が100gの対し、100mgのマグネシウムが含まれます。1パック食べると約40-45mgのマグネシウムが摂取できるのも納豆の良いところです。
※30-64歳の1日におけるマグネシウム推奨量は、男性370mg、女性290mg
ナットウキナーゼ
ナットウキナーゼは、納豆菌で作られる酵素の一つで、粘りの部分に多く含まれます。
ナットウキナーゼは、食べ物の消化吸収を助ける働きがあるのが特徴です。
栄養素がしっかりと消化吸収されると基礎代謝がアップします。基礎代謝が上がることで、痩せやすくい体質になるため、ナットウキナーゼの働きにもダイエットに効果があると言えます。
納豆でダイエットを成功に導くコツとは?
納豆で効率よく痩せるためにはコツがあります。
納豆は常温で食べるのがベスト
納豆に含まれる酵素のナットウキナーゼキは、熱に弱いという特性があります。
納豆は熱を加えず食べることをお勧めです。
目安は1日1パック
低カロリーでヘルシーな納豆ですが、1日に何パックも食べて良いかというとそうではありません。
納豆に含まれる成分のすべてが、ダイエット・健康・美容に良いわけではありません。その一つがプリン体です。
納豆1パックには、約55mgのプリン体が含まれます。プリン体を過剰摂取すると、体内で尿酸の産生過剰を引き起こし、痛風や腎結石の原因になる高尿酸血症になる可能性があります。
プリン体の1日の摂取量は約400mgが目安と言われていますので、納豆だけで見れば、さほど心配する必要はありませんが、肉や魚介類などの他の食品にもプリン体は多く含まれます。
そのため、納豆は1日1パックを目安として、他の食材とのバランスも考えながら、摂りすぎないよう気をつけましょう。